昨日、遠方で忘年会があり、久しぶりに電車を使った。
帰りの電車の中で、酔った男のこえで、 「・・・・・・んか、わりゃ。」 とか、 「・・・・・・ぞ、ほんま。」 とか、言葉だけ聞くと今にも大喧嘩が始まりそうな応酬だった。でも、私には勢いの弱いおしっこの掛け合いをだらだらしているようにしか聞こえなかった。 私のとなりに座っている若い女性が心配なのかそわそわし始めたので、 「あれは心配しなくてもいいわ。あの酔い方だと大した喧嘩にならないし、本気でやる気なら、もうとっくに始まってるから。」 と、私は言った。彼女は、 「喧嘩が始まったら非常ボタンを押そうかと思ってたんです。」 と言った。私は彼女に好感を持った。見て見ぬ振りができない子なんだ。 ふと気がつくと、私と彼女の座っている席はシルバーシートだった。 「あら、ここはシルバーシートだったのね。気がつかなかったわ。」 というと、 「この席は、必要な人が乗ってこられたら立って席を譲る気持ちのある人が座ればいいんです。」 と彼女はほほ笑みながら言った。私はさらに彼女が好きになって、私が男性だったら即刻デートに誘うな、なんて思いながら、 「そう考えればいいのね。ありがとう。」 というと、 「私もある人からそう教えられてからこの席に座るようになったんです。」 と、もっと愛らしい笑顔で答えてくれた。 そのあと少し楽しい会話が続いたが、横川駅で二人とも降りて、それぞれの行く方向に向かった。私はとてもあたたかく名残惜しい心持ちだった。
by mayumi-senba
| 2010-12-26 18:22
| 世間のこと
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