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ちいさなサービス

先日、タクシーの中で急に冷たいお茶が飲みたくなって、25歳だという若い運転手さんに、

 「缶コーヒーやお茶を車内販売してくれるとうれしいな。」
と言った。企画を提案する機会があればしてほしいと思ったからだ。彼は、
 「そうですね。そういうサービスがあったほうがいいですね。言っておきます。」
と、屈託無く答えてくれた。

 しかし、もしそれが実現したら、結局そのサービスはどのタクシー会社でも横並びで実施されるようになり、私たちはまたそれを当たり前と思うようになる。
 残るのは、運転手さん達の、「飲み物の管理をするのも当たり前」という慣習だ。

 小さなことだけれど、こんな小さな積み重ねが、今私たちの仕事をどんどんストレスフルなものにしている。客の立場の時は、少し便利かもしれない。しかし、こんなことを社会全体で突き詰めていけば、振り返って、自分の職場でのストレスは限りないものになっていくだろう。

 20分や30分の間のことで、我慢すればいいし、体が不自由になったときにはその時その時の便宜をはかってくれればいい。

 ヨーロッパの人たちが、客としてその種の不便さに平気な顔でいるのは、人間としての知恵だと思えてならない。何事にもほどほどということがある。

 言い出しといて変だけれど、タクシーのなかでそんなことを思い、運転手さんと話し、結局最初の言葉は無かったことにしてもらった。
 
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by mayumi-senba | 2004-11-08 04:44 | 世間のこと
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