へんな甘え方

 息子が小学生の頃の話。

 宿題で3角形の問題を解いていた。

 その3角形は△ABCではなく△あいうと表記されていた。

 私は何気に、
 「角(かく)あ角(かく)い角(かく)うを全部足すと180度になるんだよね。」
と、言わないでもいいことを言った。

 すると息子がきっと顔を上げ、
 「母さん、いまなんて言ったの?!」
と言うので、もう一度同じように繰り返した。すると息子は、
 「かくはどんな字?」
と聞くので、「角」だと答えると、
 「それはかどだ。」
と言って聞かない。
 「みんながかくって言っても、僕はかどと言う!!」

 いつものことだが、そこに来るか、とあきれながら、結局次のようなやり取り。
 「算数や数学ではかくということになってるよ。」
 「でも僕はかどといいたい。」
 「じゃあ、これからは三角形のことをさんかどけいといいなさい。」
 「そうする。」
と言うんです、これが・・・、もうまったく・・・・。

 「あんたがさんかどけいといっても、誰にも通じないから、これからはさんかくけいではなくさんかどけいと呼びましょうということを世界中の人に説得してまわらないと、話は通じないよ。大人になっても説得しきれないよ。大人になったら、お仕事しないといけないから、遊ぶ暇と寝る暇を惜しんでそれをしないといけない。やってみたら。」
と言った。

 ・・・・・・・・・・・・
 しばらくの無言のあと、
 「やっぱり辞める。」
と息子は言った。

 この話をだれか大人にした時に、反応が二つに分かれるので面白い。

 ある人は、
 「子どもは追い詰めないほうがいいんじゃないかな。」
 またある人は、
 「面白い話ですね。楽しそうだな。」

 実際は息子も覚えているようだけれども、じゃれている感じに近い。

 息子がいい加減宿題には嫌気が差していて、何かじゃれたいところに、私が格好の餌を播いただけのことだ。そして、彼好みのじゃれ方をしている。言葉を変えれば、これが彼の甘え方だと私は考えている。
 
 つまらないことを言って、それに付き合ってもらう、という甘え方もある。

 息子の性格が違っていたら、私はこんなじゃれ方をしないだろう。

 子どもの甘え方も十人十色だし、その時々の甘え方がある、と思う。

 
 
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by mayumi-senba | 2005-01-19 01:24 | 息子
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