反抗期

  私の両親は、息子がよちよち歩きのころから、
 「こんなに育てにくい子は見たことがない。」
と言っていた。私より育てにくかったそうだ。

 たいていわが子より孫の方がやりやすくなっているはずなので、しかも私よりということなので、相当なものだろう。

 言うことを聞かない。
 反対のことをする。
 とんでもない屁理屈をこねて黒を白という。
 すぐどこかにいなくなる。
 いなくなっても迷子になった自覚がなく、果てしなく遊んでいる。

 世間の人が反抗期と呼ぶ時期に入ったころには、私は息子にこう言っていた。

 「一生分反抗したんだから、もう反抗するな。」

  息子は学校で先生に叱られても、普通のボリュームだと叱られているという気がしないらしい。大きな声でしっかり怒りを見せないと、叱られているという気がしないらしいのだ。

 「やめなさい。」
 「やめなさいよ!!」
 「やめんかー!!」  

 で、最後あたりでやっと叱られていると気がつくくらい。

 どっちにしても、いつからいつまでが反抗期なのかはっきりしないまま反抗期は過ぎ、反抗期などというものが実はあったのかどうかわからない。
 おかげで私は子どもが反抗期であるということで悩んだことがない。
 悩まないといけないとしたらよちよち歩きのころに遡ることになる。
 反抗なんて日常茶飯事で慣れっこになっていた。


 神様はちゃんとつじつまが合うように按配してくれているものだ。
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by mayumi-senba | 2005-05-19 00:06 | 息子
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