疑り深い人

 疑り深い、というか、用心深い人がいる。

 たとえば人が何かを言ったら、それはその人が自分を騙そうとしているのではないかという風に考える人。いつも誰かが自分を騙そうとしているんじゃないかと思っている人。

 では、そういう人は騙されないか。

 そんなことはなく、むしろ騙されやすいだろう。

 同じことを聞いた別の人が、
 「そうなんだ、知らなかった!!」
などというと、なんと騙されやすい人だろうと思うか、思ったうえに、
 「騙されちゃだめよ。ほんとかどうかわからないわよ。」
と口にしたりする。

 それは要するに、「読めない」ということを露呈している。
 
 「そうなんだー。」
といった人がそのことを信じているに違いないと考えるナイーブさがある。

 人は、心の中で思っていることとは違うことを口にする。それは誰かを欺こうとしたり、自分の立場をよくしようとする場合に限らない。

 何かについて判断を保留しておきたいけれど、判断らしいことを表明しておかないと間が持たないようなことが往々にある。そんなときには、「そうなんだ」というようなことを言うことがある。

 多くの人はそのことを暗黙で了解しているが、それが読めないのだ。

 だから、ニュアンスが読み取りにくいために疑り深くなる、というメカニズムがひとつ考えられる。
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by mayumi-senba | 2007-07-31 00:53 | 世間のこと
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