私は、生まれてこの方結婚したいと思ったことがない。
子どものころに花嫁衣裳やウェディングドレスを身にまとった花嫁を見て、自分の将来をそこに重ねることはなかった。 結局結婚したが、それは親戚縁者との間に波風立てずに好きな男と付き合い続けるためにはそれしか方法がなかったからだ。 小学校のころにはすでに、家事を一手に引き受けるくらいなら働いたほうがいいと考えていたし、もう少しものを考えるようになった中学か高校のころには、自分の将来を一人の男に託すというリスクを犯すことは、想定できないことだった。 たとえばその男が心変わりをしないという保証がないし、自分自身が相手を一生連れ合いとして付き合っていけるか、そんな選択が自分に可能か、と問えば、そんなことは、あるかもしれないがないかもしれない。夫の浮気で泣いている、という相談は新聞やテレビにあふれかえっていた。 たとえその男が一生浮気もせず、賭け事もせず自分を大切にしてくれるのだとして、さらに、まじめに家族のために働いてくれたからといって、その男の会社が彼を捨てない保証はないし、事業に失敗しないとも限らない。これも人生相談にあふれていた悩み事のひとつだった。 私には、到底とることができないリスクだった。 そして、それらの条件すべてがもしクリアされたからといって、私には家事を一手に引き受けることが楽しいことだと思えなかった。だから、「奥さん」としてベストの条件が整っても、それが私を幸せにするとは思えなかった。 面白いことに、今私は料理が好きだし、洗濯や掃除の楽しさも知っている。 けれども子どものころの結婚観は今も変わらない。 危機のときにお互いが支えあえる関係が私は好きだ。 つらいときに君の事は僕が支える、といわれるのはうれしいし、逆の立場に立ったら喜んで支えたい。 もちろん、これが唯一正しい考えかただなどとは思わない。 天然のフェミニスト、と敬愛する人にいわれた由縁だ。 もちろん、ほめ言葉でも貶す言葉でもないだろう。 私の個人的な結婚観には、社会の構造に対する考察がまったくかけている。
by mayumi-senba
| 2007-08-02 23:27
| 自分のこと
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