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朝の海

 通勤に山陽道を使っているので、毎日朝の瀬戸内海を眺めてから仕事にはいるという幸福な日々を送っている。

 大小の島々に囲まれた狭い海だが、今頃の季節から春ごろまで、朝日の中でさざ波が金色に煌めくのだ。

 波が打ち寄せるときには、一条の波頭がさらに光り輝きながらこちらに向かってくるのが見える。

 つい、太陽光線の入射角によるのだと一瞬頭をよぎるが、古代から今に至るまで同じ輝きだったに違いない。

 古の人々は、この光の中に何を見ただろう。

 私は、畏れとともに喜びを感じる。これは宗教者が神や仏に感じるものと同じではないか。

 今の私は祖母のように毎日仏壇に手を合わせる習慣はないが、この海を見ると、祖母が目を閉じて合掌し念仏を唱えていたときの心のあり方をなぞっているような気がする。

 

 
by mayumi-senba | 2009-10-24 23:00 | 自分のこと
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