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無常観

苦の娑婆

  祖母のこの言葉を、無常観と言い当てられて、私は初めて無常観というものが腑に落ちた。

  高校の古典で教えられてから、幾度目にし耳にしても、言ってみれば隔靴掻痒。

  ゆく川の流れもうたかたも、花も若さもゆかしいものではあったけれど、何か違うと思っていた。

  子どものころに、祖父も祖母も、父も母もいつか死ぬ、と気がついたときに、どれくらいの期間だったか忘れたけれど、長い間、私はそのことにとらわれ気分は晴れなかった。受け入れがたかったのだ。

 息子が生まれたときにもそれを思い、嬉しかったが悲しかった。

 これがそうだと言われたら、ことりと音をたてて胃の腑に落ちた。
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by mayumi-senba | 2009-11-03 19:10 | 世間のこと
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