考えてもみるがいい。政治的に何らの実績も責任もない一介の検事が、それなりの政治的実績を積み、国民からも支持されて国会議員となった者を、公訴権を持つゆえにその胸三寸によって翻弄してしまうというのは、どう考えても民主的で公正な権力バランスとはいえない。石川知裕議員の例はその典型である。もちろん、検察が法によって犯罪を追及するのは正当である。ところが、この正当以前の問題として、検察はその被疑者にたいして正当な法定手続き(デュー・プロセス・オブ・ロー)をしっかり守って対応するということがまったくできていないのである。 ここ わたしも、小沢さんはさておき、検察のやり方にかなり問題があると思っている。 なぜ「小沢さんはさておき」かと言うと、検察のやり方が非常に危険であると思うからだ。 守りにくい法律、たとえば、道路交通法の速度違反、などでは、気が向いたときにこれと思うものを違反として取り締まることができる。 結局今回は、虚偽記載、それも悪質性が証明できなければ、口頭で注意か悪くて罰金。実際悪質性は証明されていない。それを逮捕という形で世間に如何にも悪いことをしたという印象を与えることに成功している。 マスコミの加担ぶりも凄いものである。なにがすごいと言って、検察への批判的な見方が全くと言っていいほど報じられない。 こんな形で、ただ試験に合格したというだけの役人と、これも入社試験に合格して記者クラブに入って特権的に情報をもらっている記者たちに、選挙で選ばれた政治家が、政治生命を断たれる可能性がある、というのはゆゆしきことだとおもう。 しかし、この問題は、彼らの個人的な資質がそうさせているわけではない。システムの問題だと思う。 小沢さんの件については、じっくりで構わないし、時期的にいえば後回しにするべき問題である。今経済がどんな状況なのか、小沢憎しで踊っている人たちは分かっているのか。 小沢さんが買った土地は、動かないし、一時的に所有したものも記録に残る。もし本当に悪質なら、時効が過ぎても、マスコミが追求すればよい。 物事には優先順位というものがある。
by mayumi-senba
| 2010-02-08 20:38
| 世間のこと
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