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地球儀の災難

 自慢をした直後になんですが・・・・。

 息子が3歳の誕生日を迎えたころ、私は、その誕生日を祝った後に、自分にも何かご褒美を、と思って、地球儀を買うことにした。

 私は地理が小学生のころから大きらいで、教科書も地図もまっさらのままその使命を終えるような子だった。

 「出身は北九州。」
といった人に、
 「そんなんアバウトすぎ。せめて県名ぐらい教えて。」
といって、目を点にさせたことがあるぐらい。

 市だと教えられてから、そういえばどっかでそんな偉そうな名前聞いたことがあるな、という程度。(北九州の人、すみません)

 地球儀が欲しくなったのは、
 「世界は広いな、海は大きいな。」
と、ぼんやり眺めたり、クリスマス諸島や天智海山など、面白い地名を見つけたりするのが子どものころに楽しかったのを思い出したからだ。

 ちょっと奮発して、リプルーグルの”ワールド・クラシック・シリーズ リノックス型
を買った。

 その後何ヶ月たったころだろうか、ソ連崩壊というとんでもないことが起こった。その一年前には東西ドイツ統一というこれまたすごいことが起こっている。

 私は、自分の地球儀に、「ひとつのドイツ」と「ソビエト連邦」が記載されていることに気がついて、心が躍った。1990年10月3日以降1991年12月末以内の約1年二ヶ月の間にだけ生産された貴重品、ということになる。
 思わず何人かの友人と夫に自慢した。そして、見るたびに、頬が緩む。だからどうした、といわれたら困るけど。

 そして月日がたち、息子が小学校の中学年になったころ、その地球儀に興味を持ち始めしきりに眺めたりまわしたりしているのを見て、きっと私と同じような楽しみ方をしているに違いないと感じた。変わった名前を見つけては面白がっている。

 私は息子にその地球儀がいかに貴重な物であるかということを得意になって説明した。そしておもむろに地球儀をまわしていると、・・・・・・・・・・・赤いボールペンで地名が丸に囲まれている。しかも何が面白いのかニューイングランド海山列

 思わず
 「アホー!!」
と叫んだが、虚しい叫びだった。

 息子が旅立ち、息子の部屋にあった地球儀を眺めていると、太平洋と大西洋に一片ずつセロテープが張られている。このテープがなぜ必要なのか、私はもはや知りたくない。

 太平洋を越えて私のこの叫びが届いているだろうか。
 「ドアホ!!」 a0011256_10591840.jpg
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by mayumi-senba | 2004-08-31 07:02 | 息子

不思議な不思議な『夏休みこども科学電話相談』

 ラジオで
『夏休みこども科学電話相談』
という番組があるでしょう。
 昨年、車で移動中に偶然聞く機会があったんですよ。
 その時のこと。

 質問者は当然子ども、のはずなんですが、一人、どう聞いても40代以上の女性の声、オバサンの声なんです。しかも、アニメの子どものキャラをまねたようなミョウチキリンなしゃべり方。

 質問の内容は忘れてしまいましたが、アナウンサーも回答者も、明らかにそのことに気づいていて、わずかだけれど普通ないような沈黙の時間。

 気を取り直して答えるんですが、その合間に出てくる子どものフリしたオバサンの甘えたような相槌が、なんとも奇妙でした。

 けれども、アナウンサーも回答者も、わかっていながら相手を子どもとして対応しているので、微妙な間ができてしまって、なんともいえない不思議感覚、でした。

 彼女は何のために、どういう経緯で、こんなことをするのか。
 ばれないと思ったのか、ばれてもあのように何事もないがごとくに相手が振舞ってくれるという確信があったのか。

 私が回答者なら、きっと、自分の関心がそちらに移ってしまって、逆に質問してしまいそう。

 お互いが嘘だと知っていながら同じテーブルで嘘を重ねあう、ということが、もちろん私だって大人ですからないわけではないですが、その場合はたいてい、相手の意図や事情がウスウスでもわかっているわけです。

 番組終了後、出演者の間でどんな会話が交わされたか、聞ければ聞いてみたいものです。

 今日は講義が夏休みの最後の月曜日。惜しみながらのタイピングでした。
 
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by mayumi-senba | 2004-08-30 11:59 | 疑問のまま

ちゃんと原発のこと考えよう、と思う。

原発のこと、少しまじめに考えなきゃ、と思って色々探していたら、

ヴィデオニュース・ドット・コム

というインターネット放送局があって、神保哲生と宮台真司が、毎回専門家のゲストを招いてたっぷり話を聞く、という番組をやっていました。もうずいぶん前からあったようですが、うかつにも知りませんでした。

 一ヶ月五百円払わないと見ることができませんが、スポンサーがなく、視聴者からの会費
のみで運営されているので、マスメディアでは聞けない話が聞けて、安いかなと思うくらいでした。

・美浜原発事故は、放射能の含まれない二次冷却水が漏れただけ、というような事故ではなく、メルトダウン寸前だった。

・原発は安全であるということの説得に使われたのは確率計算であったが、限られたファクターだけで計算されており、実際の事故は、そんな低い確率で起こっているわけではない。机上の計算で、もっとも大事な人的ファクターが考えられていない。

・原発を安全に維持することはコスト的にあわない。欧米が原発から手を引いたのは、安全という観点ではなく、コスト的にあわないからである。

・エネルギー問題は、じつはもう豊富にある天然ガスで解決しているといってもよい。

等ということがわかりやすく説明されていました。

ココでは、「燃料」というキーワードで検索かけると、別の意味でウーン、思わず声が漏れてしまうようなことがかかれています。

 息子をもつ母だから、なんていいません。私だって事故はいやだし、独身の男友達の顔を思い浮かべたって、彼らが事故にあっていいなんてとても思えません。原発事故で放射能を浴びていい人は、ひとりだっていないはず。
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by mayumi-senba | 2004-08-28 09:49 | 世間のこと

あなたらしく・・・。

 ある日テレビで、新宿のホームレスの人たちについての番組を一緒に見ているとき、息子がボソッと言った。

 「あのダンボールの家は、ものすごく頑丈にできている。」

 私は息子がどうしてそんなことを知っているのか訝しくおもい、何故なのか尋ねると、

 「広島にもダンボールに住んでいるホームレスのおじさんがいて、ボク、どんな風になっているのか教えてもらおうと思って、ビールを買って持っていったんだ。そしたらオジさんがご機嫌で教えてくれたんだ。
 あのダンボールは二重になっていて、その間に新聞紙が貼り付けられている。そうすると、ダンボールがものすごく強くなって、そして部屋の中が暖かくなる。
 ボク、触ってみたら、カチカチだったよ。」

 私は中学生が大人にビールを持っていくことが、とても失礼なことのように思ったし、場合によっては危険なことでもあると思った。

 しかし、妙なことに疑問を持つその才能を、私は大事にしたいと思っている。

 アメリカでは、もう少しだけ気をつけて欲しい。
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by mayumi-senba | 2004-08-27 20:20 | 息子

旅立ち

 今日、息子がアメリカに向けて旅立ちました。

 寂しくないといえば嘘になりますが、不思議と心配はしていません。

 楽天家で、好奇心が強いわりに、妙なところでとても臆病だからです。
 
 小さなころからどこにでも入り込んでしまうわりには、低い段差も後ろ向きに下りるところや、いまだにタバコの副流煙を極端に避けるなど、アンバランスながら、身を守ることについては細心だからです。

 本人も
 「ボクは臆病だから。」
と、そう言っているのだからそうなんでしょう。

 今までにもう相当楽しませてもらったのだから、この淋しさとは仲良く付き合っていきたいと思います。

 

 
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by mayumi-senba | 2004-08-27 19:55 | 息子

水の中の空

夜明け -AM5:38-

  「となりのトトロ」の主人公の妹、メイちゃんと同じくらいの年頃、ある雨上がりの日、いつも通る帰り道に大きな水たまりができていた。
 幼い私には、池のように見えた。

 風もなく、あたりに人通りもなく、水面は鏡のように静かだった。
 水たまりは道の幅いっぱいに広がっており、そこを通らなければ私はうちに帰ることができない。

 通い慣れた道なので、その水たまりが浅くて、私がはいている長靴に水が入ることはないであろうことはわかっていた。

 しかし、水面を覗き込むと水底に雲が漂っていた。
 少し浅めのところにあるように見えるものもあれば、深い深いところにあるように見えるものもある。
 その背景にある水の中の空には、底がないように見えた。

 ここに足を踏み入れたら最後、底のない池に吸い込まれるように沈んでしまうのではないか。

 という恐怖が私の心に湧き起こり、身動きが取れなくなった。

 いや、でもここは土が浅く掘れているだけで、水たまりがそんなに深いはずがない。

 でも足は動かない。

 どれぐらいの時間そこで身動きできずにいただろうか。

 その私を尻目に、近所のおじさんが自転車でその底無し池を通り抜けた。
 素早く渡ったら沈まなくてすむのか。
 思い切って足を踏み入れ、疾走したら、不思議なことにその池を渡ることができた。
 不思議なことに向こう岸に辿り着くことができた。

 振り返るとやっぱりそこには底無し池があって、水の中の雲のさらに深い深いところに、水の中の空が広がっていた。

 
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by mayumi-senba | 2004-08-26 19:49 | 疑問のまま

美術館と博物館

 絵や彫刻、工芸品で、美術館に展示される物と、博物館に展示される物があります。

 違和感を感じたことはありませんか。
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by mayumi-senba | 2004-08-24 17:21 | 疑問のまま

共働きの夫婦のほうが子育ての負担が小さいと考えている・・らしい

女性の社会進出と出生率の関係、地域別分析

で、面白いデータが紹介されています。

共働きの夫婦のほうが子育ての負担が小さいと考えている
これは、周囲を見渡してそんな感じがします。働いている女のほうが、子どもに対する接し方が牧歌的な傾向があるような・・・。それがいいか悪いかは価値観の問題ですが。

雇用労働力に置ける女性の割合が大きい地域ほど出生率も高い。
については、要するに地方のほうが女性も働いていて、子どもを産んでいる、という見方ができませんか。

 昔、夫から
 「仕事をやめていいか。」
と聞かれて、
 「2年ほど、充電してみたら。」
といった記憶があります。
 自分がそうなった時に、同じように答えて欲しいというコンタンがあったからです。

 私にとってはこういった関係が最も楽なんですね。自分が。
 自分が無理しないことは大事なことだと思っています。あまり無理すると、あたるところが必要になりますから。

 この考え方が母にはどうにも理解できないらしいです。
 いまだに、
 「おかしい.」
といいます。
 人それぞれでしょう、というのが理解しにくくて、「女はこうあるべし」が外れないようです。

 でも、ほんの数十年前までは、一握りの女以外は働いていたはずなんですけどね。
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by mayumi-senba | 2004-08-23 06:41 | 世間のこと

ひまわり

誕生日

 ゴッホの絵、だけのカレンダーを買ったことがあって、その中に、一枚のひまわりの絵があった。

 ゴッホは、驚くほどたくさんのひまわりを描いていて、わたしはどれも好きなのだが、そのカレンダーのひまわりは、少し花びらがしおれ、中に種が目立ち始めたころの、でも枯れているわけではない時期のもの。

 私は自分のことを、
 「花ならひまわり。」
と子どものころから勝手に思っていて、ひまわりが咲くと、
 「自分の季節がやってきた。」
と考えていた。

 ひまわりは、花として決して美しいものではないが、そんなことは気にせず、元気よく咲いている。

 30代半ばにその、カレンダーに描かれたしおれかけたひまわりを見た時、不思議なことに、ひまわりがその陰影ゆえにとても美しいものに見えた。

 息子を産み、育て、大人ゆえの悩みや苦しみを少し知り、そんな自分のことを少し好きになり始めた時期だった。
 私にとって、カレンダーのひまわりはまさしく私自身で、そして美しかった。a0011256_2342958.jpg

 この時期、古びた駅のそばで、しおれかけ、少し首を下げたひまわりの群れを見ると、
 「今が一番魅力的だよ。」
って、声をかけたくなるのです。
 
   私が見た絵は、探してみたけどなかったので、ちょっと違うものをアップしました。
 
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by mayumi-senba | 2004-08-21 02:34 | 自分のこと

ボクじゃないマーク

 工事現場の入り口付近に、ヘルメットをかぶったおじさんが両手の掌を思い切り前に突き出しているイラストを見たことがありませんか。たいてい、立ち入り禁止なんかと書かれている。

 こんなの

 息子が保育園に通っているころ、いつもなら自転車の後ろに乗せて、サーっと連れて帰ってしまわないと、5分で帰れるところが1時間以上かかってしまう。しかし私の気分にゆとりがあったのか、ある日、二人で歩いて帰ることにした。

 案の定、ここで座り込み、何かを眺める。やっと立ち上がったかと思うと、3歩ぐらい先でまた座り込んで、小石を拾ったりし始める。いい加減イヤになるころ、工事現場の前を通りかかった。

 例のあのイラストを発見して、食い入るように見つめる息子。

 私はそのイラストの何がそれほど彼を魅了するのかと思いながら、立ちすくむ息子を眺めていた。

 すると息子は私のほうを見て言ったのです。
 「ママ、あのおじさん、ボクじゃない!ボクじゃない!って言ってるの?」

 あの絵を見てそう感じる息子は、それまでのわずか3、4年余りの人生の間に、いったい何度その言葉を発してきたのでしょうか。

 

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by mayumi-senba | 2004-08-19 04:33 | 息子