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書類の行間

立場の言葉

 いつも味わい深い文章を読ませてもらっている常習女さんのところからTBです。ちょっと話がずれるけど、急に思い出したものだから。

手話通訳の方から、こんな相談を受けたことがあった。ずいぶん前の話だけど。

 聾唖の人の診察に通訳として付き合うと、時にその医師から、
 「われわれには守秘義務があるので、あなたにこの人の病状を説明できない。」
といわれることがあって困る。

 困るでしょうね。

 それって、
 
 患者さんが自分の意思で診察室まで同伴してきた通訳に対して、医師の守秘義務が及ぶかどうか。

というだけの問題だ。その医師は、尋ねられたことに対して答えることが上手だったかもしれない。だからこそ、国家試験を通過し、その診察室にいる。

 ただ、場面に応じた問いを立てることが苦手なんだろう。

 ご本人が診察を受けるために自分の障害を補うためにとった手段をみて、いったん「守秘義務」が浮かぶのはよい。しかし、守秘義務という言葉に疑いを挟んでいない。

 職業ではなく、人として生きていくための良識の問題だ。

 「自分の病状や治療法についての情報は、この通訳を通じて伝えてほしい。」
という医師宛の書状を準備し、医師の目の前で当人にサインしてもらってはどうか。

と言ってみた。この書状の行間から私たちは、
「あんたは馬鹿だから言うけど」
ということを汲み取らなければならない。

 
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by mayumi-senba | 2005-12-26 13:52 | 病気

退屈

 学生のころ、終日ベッド上で暮らす患者さんたちは、退屈で退屈で仕方が無いだろうと思った。

 30代の女性、胃がんの末期で寝たきりの患者さんを実習で担当させてもらったときに、死に行く人から学ばせてもらうだけで何も出来ない自分に苛立ち、彼女はすることがなく退屈で退屈で仕方が無いだろうと思い、彼女が疲れないような画集を見舞いに渡した。
 差し上げるというとかえって押し付けがましく思われるだろうと、 
 「私は十分楽しんで、お貸しするので、気が向いたら見て下さい。」
といって手渡した。

 癌末期、腹水もたまり、全身倦怠感は著しいものであったと思う。だからこその寝たきりなのだ。もちろん、全身倦怠感という症候については、私が知らぬはずが無い。

 しかし、彼女は退屈しているように私には見えた。

 そして月日がたち、出産時にかなり出血したらしい私は、充分にあったヘモグロビンが貧血の域に落ちた。その値は、慢性貧血の若い女性であれば珍しい数字ではなく、
 「私、貧血気味なの。」
といいながら、平気な顔で動き回っている数字だった。

 しかし、一夜にしてそこに至った私は、ひどい倦怠感のため、何も出来ない。

 「結構出血されましたからね。鉄剤を注射します。」
と言う看護婦さんに、か細い返事をするのがやっとで、腕が重くて、協力するためにひじの内側を看護婦さんに差し出そうとするが、それがとても重かった。手のひらを裏返のが、とても重いのだ。

   こんな感じなら、このまま意識が薄れて死んでもいいかもしれない。
感情がとても鈍磨していて、今ならどんな怖いことも悲しいことも、さして私を苦しめないだろう。
そんな感じがした。

 それまでだってインフルエンザや高校のときの風疹でしんどい思いをしてきたが、まったく違うしんどさだった。風疹の時も高熱がでてしんどかったが、漫画を読んだりテレビを見たりしていたことを思い出していた。


 鉄剤の注射は毎日続き、私の体はどんどん回復していった。

 そして、馬鹿な私はその時、
 「しんどいときは退屈しない。」
ということに気がつき、見舞いの画集を受け取ってくれた、あの患者さんのことにおもいがいたった。
 
 どんな気持ちで受取ってくれたんだろう。 
 
 
 
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by mayumi-senba | 2005-12-26 01:15 | 病気

わかりにくいほう

イランの同性愛者・難民認定事件

こういった措置の面白いところは、法律の専門家ではない私たちにとって、本当の理由は聞かなくてもとてもよくわかるのに、むしろどういった根拠でそれを行っているかということがわかりにくいことです。

 イランでは同性愛罪は厳格には適用されていないのでほとんどは処罰されず、帰国させても迫害されるおそれはない。

 かどうかは、「見解の違い」ということに収斂されるようなことでなく、「死刑が行われているかどうか」ということに尽きます。そこのところがこれほどいい加減なのです。

 そういったいい加減なことがことが行政措置の根拠として実効性を持つということを、そういったことで法律が運用されているのだということを、痛みを持って知る機会がなければ、知らないまま一生を終える人はたくさんいるかもしれない。
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by mayumi-senba | 2005-12-22 23:22 | 世間のこと

空気が乾いている。

 職場に行くと、午後にはのどが痛くなる。

 湿度は、そのままだと20%。加湿器をがんがんにまわしますが、しょっちゅうドアが開きますので、あまり湿度はあがりません。

 これがこたえます。いつまでたっても咽がいがらっぽく、咳が出ます。咳が出ると、連続するので体力を消耗します。

 平気な顔をしている人たちもいるので、世の中、

 弱いものが警鐘を鳴らす

ということが身をもってわかりました。機動隊の上九一色村サティアン突入に連れて行かれたかごの中のオウムになったような気がします。

 自分が強いところには、なかなか気がつかないので、人のかごの鳥には気がつきにくいですね。

 のどの弱い私の強いところは、
 「先のことは心配するまい。」
と決めたとき、本当にあまり心配をしないこと、かな。

 こんな私の生存を保障してくれるのは、心配性の人たちかもしれません。
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by mayumi-senba | 2005-12-21 00:45 | 病気

芸術をいやらしい目で見てみる

芸術をいやらしい目で見てみる

 なんとも面白いので、ご紹介です。

 こんなことしてる場合じゃないんです。
 テストの結果を入力して送らないといけないのに・・。

同じ人が書いてるここも面白いし。
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by mayumi-senba | 2005-12-13 22:54 | その他

殺されるところに送り出すのは、殺すのと同じ。

トリビア:文化

 どう考えても強制送還は人道的に許されることではないと思いますが、法務省の法的根拠はどこにあるのでしょう。

政治難民ではない、ということでしょうか。

 

  
 
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by mayumi-senba | 2005-12-12 23:04 | 世間のこと

お願い

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というような機能が使えるようになったようなので、設定しました。スパム防止です。
ご面倒ですが、トラックバックを下さる場合は、ご自身のブログにリンクを張ってください。

と書いたとたんに、あまり効果が無いとの記事を見ましたが、まあ、そのままにしておきます。
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by mayumi-senba | 2005-12-11 18:23 | その他

大人のメルクマール その・・・何番目だったっけ

一山のゴミ

 それにしても、この、

 「捨てないとうちの子は死んでしまいます!!」
というのは、脅しとしては無効である。

 幼児並み

と、私は考える。

 そう切って捨てる自分が、好きではない。嫌いでもないけれど。
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by mayumi-senba | 2005-12-10 22:05 | 世間のこと

一山のゴミ

 もう十年位前かもしれない。

 そのころうちの向かいには木工所があって、木工所の奥様は、うちとその木工所との間の道路をいつもきれいに掃いてくださった。木屑が確かに飛んでくるが、それがたまる間が無いほどきれいにしてくれていて、私は申し訳ないくらいだった。

 その木工所の社長が所有するアパートが近所にあって、当時そのアパートの住人のごみ収集場所がその木工所の片隅だった。

 ある日、見たことのない50年配のご夫婦が、その場所に黒いゴミ袋に詰めたごみを捨てている。最初は気にならなかったが、そのゴミだしがいつまでたっても終わらず、ついには小山のようになるに及んで、私は言った。本当にすごい量だった。

 「今日はゴミ出し日ではないし、それでも少しならご事情もあるでしょうけど、ちょっとその量ではここの車の出入りにも邪魔になりますから、お考えいただけませんか。」

 するとその奥さんと思われるほうの人が言った。

 「息子の部屋がゴミだらけなんです。放っておくといつまでも捨てないので仕方なくこうやって捨てに来たんです。」

 「それなら、お部屋においておかれて、あさっての朝に息子さんに出させたらいかがですか。少しずつ出すのがいいでしょうけど、まあ、当日ならそんなに迷惑にもならないと思いますけど。」
と私が言うと、

 「息子は捨てないんです。」

 だんだん腹が立ってきて、
 「捨てなくてもいいんじゃないですか?」

 「捨てないとうちの子は死んでしまいます!!」

 「一人暮らしをしていてゴミを捨てられ無くて埋もれて死んでしまうような子なら、死んだらいいじゃないですか?
 それとも、何か体にご不自由がおありですか。それなら普段のゴミ出しくらい私も手伝いますよ。
 大家さんだって、こんなことされたら迷惑だと思いますよ。大家さんはアパートをかしてるだけでしょう?」

 すると、今まで黙って聞いていた夫と思われる男性が、
 「この人の言うとおりだ。持って帰ろう。」
と言って自分たちの車にゴミを積み始めた。もちろん1回で運び出せる量ではない。
 奥さんは、不満そうだったが夫の言葉に従った。

 気分のいいことではなかった。
 ご立派なことを言えるような人間では、私は無いのだ。似合わない。
 子どものころから、親戚中から「我が強くて嫁の貰い手がない」などと言われている。
 あんたにだけは言われたくないと思うおばさんも言う。

 うちにも息子はいる。
 今は寮暮らし。
 人様に迷惑をかけないでいるとは思わない。かけてばっかりだとも思わない。
 思わないが、息子よ、赤の他人に言われたら、しっかり聞いて考えなさい。

 時には八つ当たりのようなこともあるけれど、言いたくて言う人ばかりではない。
 「迷惑だ」と言われたら、そこからでも遅くないから考えなさい。
 

 

 
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by mayumi-senba | 2005-12-09 23:54 | 世間のこと