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愛情

 息子が生まれてから、もちろん息子の幸せが最も大きな願いとなったが、理屈でいえば「この子一人の幸せ」というのはありえないことだし、もっと生物学的な欲求と思われるような強さで、息子の友達や、もう少し広く言えば、息子と同世代の子たちに対する愛情がわいてくるのを、私は自然なこととして受け入れていた。

 昨日、少し用があって、敬愛する年長の友人と会い、用事はそこそこに長時間にわたって話し込んだ。

 彼女は有能な経営者であり、いつ話しても深く心に染み入るような言葉が出てくるひとで、それはむしろきれいごとだけではすまない世界に生きているからこそ磨かれるものかもしれないと思われた。

 そんな彼女が自分より下の世代に、広く愛情を感じているということ言った。
 彼女の行動や、感動は、それを裏打ちしている。

 帰宅してからその言葉が反芻され、涙が出てくる。

 
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by mayumi-senba | 2007-11-18 13:55 | 世間のこと

親不孝

 父が逝った。
 
 「お前にはしんどい生き方をさせてしまって、すまないと思っている。」
と、死の宣告をされる直前の電話で私に言った。

 女としては、いつもつらい生き方を選ぶ娘だと、父には映っていたのだろうか。

 男の子がほしかった父は、私に男の子のおもちゃを与え、男の子とけんかをしては負かしてくることを喜び、男の子たちと野球をするとすぐにグローブを買ってくれた。
 
 叱られてないていると、泣くな、とまた叱られたせいか、私はめったに泣かない子になった。

 「お前にちんちんがあったらな・・・。」
と、父はよく言っていた。

 そういわれたからといって、私には男の子でないと困る事情はなかったので、特段の不満はなかった。立ったままオシッコをすることは、さほどうらやむことではなかったし。
 
 女の子なのに男の子のように遊んでいる、ただそれだけのことだった。

 年頃になったころには、それなりに恋もしたし、男だったらよかったのにと思うことはなかったように思う。

 働きながら子どもを育て、いつも忙しそうにしている私は、父には不幸せな女に見えたのだろうか。

 欠点だらけでも、私は私が大好きだし、こんな風に育ててくれたことをずっと感謝しているのに、ちっとも伝わってなかったのだろうか。
 
 それなら私は、やっぱりとんだ親不孝娘だ。

 

 
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by mayumi-senba | 2007-11-11 22:04 | 自分のこと