誤解を恐れずに書いてみようと思う。
「片親に育てられた子はいかん。」 と祖母が言っていた。その祖母は、母を早くなくし、父親に育てられた。 祖父の両親には、まさしくそのために結婚を反対され、跡取り息子であった祖父は一時勘当されたのだった。 私は、祖母自らをまで含めた属性に対する差別的な発言に、ずっと引っかかっていた。 いま、祖母が言いたかったことがわかる。 もちろん、 「片親に育てられた子はいかん。」 と思っているわけではない。 子どもが育つ上で欠かせないことのひとつに、大人と同じ空気を吸い、大人同士の関係のとり方を学び、問題を処理解決していくさまざまな方法を観察する機会を、できるだけ多く持つということがあげられる。 子どもには、大人から受ける愛情の土台の上にこれが不可欠だと思うのだ。 祖母は、片親であるということでこの点においてハンディがある、と言いたかったのだと思う。 私もそんな気がする。そして、大人がしなければならないことがわかるのだ。 子ども同士で遊ぶことも大切だけれど、わが子もよその子もひっくるめて、大人の輪の中に引っ張り込んで大人を観察させる時間を持つことだ。 子ども会やPTAはその意味で大切だ。 参加しなかった私が言うのも変だけれど、 「PTAの三役(会長、副会長、書記)は、会員に不始末がないように、地域の人に対して責任があるんですよ。」 と、膝から脱力するようなことを言った人がいたが、それは焦点があさっての方向と言うのだ。 会社かなにかと勘違いしてはいけない。 その組織は、何のためにあり、その役職は何に対してどんな責任と権限があるのか、少なくともそこだけは押さえられなければ、役に立つどころか害となる。 それさえおさえれば、いろんな大人がいろいろやればいいのだと思う。失敗をして、それをどう取り返すのか、再発を防ぐのか。おとなにも、どの程度のことを「大きなこと」と感じるかにどれほどのバリエイションがあるか。他、いろいろ。 見せておいてあげたいものだ。
by mayumi-senba
| 2007-08-27 23:29
| 世間のこと
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