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事件報道における容疑者の扱いは急に変化したのだろうか

 お昼休みに医局に戻ると、テレビにクックル嬢にそっくりなシーズーが映し出されていた。

 ほんとによく似ているなと思っていたら、今、結婚詐欺と男性の不審死で容疑者となっている女性が飼っているペットということだった。

 ご近所のみなさん、断じて言いますが、あの容疑者は私ではありません。

 私には、男性からお金を引き出すという能力が、決定的に欠落しています。

 せいぜいがんばって食事をご馳走になる程度です。

    ・・・・・・・・・・・・・・ 年齢は私のほうがちょっと上です。

とこのようなことを書くのは、この容疑者の顔がぼかされ、名前も、少なくともテレビでは公開されていないからだ。

 和歌山カレー事件の時のことを考えると、なんなんだ、この違いは。いつからこんなことになったんだ?

 でも、冷静に考えると、彼女はまだ容疑者である。万一裁判で無罪になるようなことがあれば、彼女についての現在の報道は、もし名前と顔が公表されていれば、無罪である彼女の人生に取り返しのつかない致命的で不当なダメージを与えることになる。

 容疑者の名前と顔を公表しないことは、犯罪者の人権を過大に守るということではない。

 裁判で有罪が最終的に確定されてから、罰を受け罪を償うのが道理ではないか。なぜ先走って制裁を与えるのだ。

 オーム事件の時の河野さんの苦しみを、我々はどうやって償えばよいのかわからないまま、今に至っている。

 志布志事件はついこの間のことだ。

 言い渡された刑に服し、社会的な制裁を受けるのは、罪が確定してからで遅くない。

 容疑者に対するこのような扱いの変化は、私はテレビをあまり見ないのでいつからかわからないが、結構なことであると思う。

 政権交代の影響だろうか。
by mayumi-senba | 2009-11-04 21:29 | 世間のこと
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